測量士補試験の直前1か月は何を優先する?出題28問・450点ラインから考える時間の配分

測量士補

結論から先に言うと
令和8年の試験は28問・700点満点で、450点以上が合格、つまり1問25点なので18問の正解が目安のラインになります。10問までは落とせる計算で、直前の1か月は「全分野を均等に仕上げる」より「大きな塊から順に、取りこぼしを減らす」考え方のほうが筋が通ります。令和8年の問題を数えると、基準点測量・水準測量にあたる問題が8問で最多でした。

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試験の1か月前になると、新しい教材に手を出したくなったり、逆に不安で全部を最初から読み直したくなったりする。ただ、残りの時間は決まっているので、どこに回すかを先に決めたほうがいい。

この記事は、勉強法や体験談の話をしない。試験の作りと、過去問の出題数という数字だけを材料にして、「直前の1か月で何を優先するか」の考え方を組み立てる。合格を保証する方法を示すものではなく、時間の置き方を考える足がかりとして読んでほしい。


1. まず確認する、試験の作り

数字は国土地理院の令和8年受験案内と、令和8年の問題集の表紙(注意事項)から取っている。

項目 内容
試験日 令和8年5月17日(日)
試験時間 午後1時30分〜4時30分(3時間)
形式 択一式、全28問(No.1〜No.28)
配点 1問25点、700点満点
合格基準 450点以上

ここから、直前期に効いてくる数字が3つ出てくる。

  • 3時間÷28問で、1問あたり約6分(180分÷28=約6.4分)
  • 450点÷25点=18問。28問中18問正解で450点に届く
  • 落としてよい問題は、数字の上では10問まで

もちろん「18問ちょうどを狙う」という意味ではない。合格点が毎年同じとは限らず、国土地理院の「過去の試験問題・実施結果」のページに載っていたのは令和8年の基準だけだった。ほかの年の合格点は、そのページでは確認できていない。ここでは「令和8年の基準に当てはめるとこう読める」という範囲にとどめる。

試験科目は、測量法施行規則(第九条の十七と別表第八の三)に書かれている。測量士補試験は、測量に関する法規、測地測量、測図測量、応用測量、その他の測量関連科目の5つについて行うとされている。ただし、規則に書いてあるのは科目の名前までで、28問をどう割り振るかは書かれていない。分野ごとの問題数を知るには、実際の問題を数えるしかない。

2. 令和8年の問題を分野別に数えてみる

令和8年の問題集を開き、No.1〜No.28を1問ずつ見て、扱っている内容で分類した。下の区分は編集部が分けたもので、国土地理院の公式な分類ではない。境目に近い問題(たとえばNo.13の数値地形図データは、地形測量と地図の中間に見える)は、問題文の主題で寄せている。

区分 問題番号 問題数
基準点測量・水準測量(TS、GNSS、水準) No.5〜12 8問
写真測量・UAV・航空レーザ No.16〜20 5問
応用測量(路線、曲線、面積、河川) No.25〜28 4問
地図・GIS(地形図の読図、投影法、地図編集、ベクタデータ) No.21〜24 4問
法規・測量の基準(測量法、公共測量の対応、測量の基準) No.1・2・4 3問
地形測量・数値地形図(数値地形図データ、細部測量の誤差、等高線) No.13〜15 3問
数学(余弦定理) No.3 1問
合計 28問

最多は基準点・水準の8問で、全体の約3割にあたる。次が写真測量系の5問、応用測量と地図・GISが各4問だった。法規は3問だ。1問25点という配点は、計算問題でも法規でも同じになる。

もう一つ、問題の中身で数えたものがある。電卓なしで数値を出す必要がある問題は、令和8年では9問だった(No.3、7、9、12、14、16、20、26、27)。基準点・水準・写真・応用測量・数学にまたがっているので、分野別の表だけでは見えにくい。12問目の水準測量は再測の要否を判断する問題だが、許容範囲を計算して比べる必要があるので含めている。

ここで注意しておくと、この表は令和8年の1回分にすぎない。ほかの年の分野別の出題数は、今回の記事では数えていない。年度によって増減はありうるので、「この分野は毎年この問題数」とは読まないでほしい。年度ごとの問題を自分で確かめたいときは、測量士補の過去問(年度別の問題・解答と分野別の解き方)に一覧がある。

3. 数字から見える、優先順位の付け方

上の数字を材料に、直前の1か月の置き方を考えてみる。あくまで編集部の考え方で、正解が一つあるわけではない。

大きな塊から先に仕上げる。 基準点・水準の8問は、全体の3割近くを占める。ここが不安定だと、18問というラインが遠くなる。TSの誤差、GNSSの基線解析、水準測量の許容範囲といった、同じ種類の問題が繰り返し出る単元を先にさらうほうが、1時間あたりの得点の伸びは見込みやすい。

電卓なしの計算は、手を動かして慣れる。 令和8年の計算問題9問は、いずれも巻末の関数表と筆算で解く前提だ。令和8年の問題集の表紙にある「机上に置けるもの」の一覧には、電卓が挙がっていない。関数の値が必要なときは、問題集の巻末の関数表を使うよう書かれている。公式を眺めるだけでは、本番の筆算で時間を食う。公式と解き方のパターンは測量士補試験の計算問題パターン・公式一覧にまとめてある。

知識問題は、直前に積み上げやすい。 法規や地図編集、UAV・レーザの用語などは、文章の正誤を選ぶ形式が多く、問題集の解説を繰り返し読むと拾える問題が出てくる。計算ほど時間がかからず、スキマ時間に回しやすい。

満点は狙わない。 10問まで落とせる計算なので、1問に粘りすぎて他の問題を取りこぼすほうが損が大きい。当日は1問約6分が平均だが、知識問題は短く、計算問題は長くかかる。その差を使って、短く終わる問題から確実に拾い、計算問題に時間を回す流れを、練習の段階で身につけておくといい。

4. 直前1か月を4週に分けるなら

ここからは具体的な時間数ではなく、「週ごとに何を優先するか」だけ書く。1日に何時間やるか、合計で何時間必要かは、人によって前提が違いすぎるので書かない。

1週目:現在地を知る。 過去問を1年分、本番と同じ3時間で通しで解く。結果は点数よりも、「どの問題で時間を使ったか」「どの分野で間違えたか」を記録する。前節の分野表と見比べると、弱い塊が見えやすい。

2週目:大きな塊の穴を埋める。 基準点・水準測量(8問)と、写真測量系(5問)の間違いを優先して復習する。ここで間違えた問題は、解説を読んだあと、何も見ずにもう一度解き直す。

3週目:計算を手で慣らし、知識問題を回す。 計算問題は、関数表を使って筆算でやり切る練習を入れる。知識問題(法規・地図・GIS・応用測量)は、スキマ時間に過去問の誤りの選択肢を確認していく形でよい。年数をどこまでさかのぼるかは、下のカードの記事で整理している。

4週目:通しで1回、あとは崩さない。 試験の1週間ほど前に、もう一度3時間で通しを行い、時間配分を確認する。その後は、新しいことを増やさず、間違えた問題の見直しにとどめる。体調と持ち物の確認も、この週にやっておく。



測量士補の過去問は何年分解くべき?効率的な学習法
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5. 当日の時間配分で押さえておく制約

令和8年の問題集の表紙には、退室についての決まりも載っている。試験開始後1時間30分が経過するまでと、終了15分前からは退室できない。見直しの時間は、この制約の中で考えることになる。

3時間は長く感じるが、28問に対して約6分という配分なので、計算問題を数問抱えると余裕はあまりない。直前期の通し練習で、「最初の1時間半で何問終えるか」を一度自分で確認しておくと、当日の判断がしやすい。

試験日・合格発表の日程や、持ち物の詳しい確認は、それぞれ別の記事に分けている。過去5回の試験は、いずれも5月の15日から21日の間の日曜日に行われている(国土地理院の実施結果のページによる)。次回の日程は受験案内で確認が必要になるので、試験日・合格発表の記事も参考にしてほしい。

6. 参考:過去5回の合格率

国土地理院の「過去の試験問題・実施結果」のページに載っている、測量士補試験の実施結果は次のとおり。

実施日 受験者数 合格者数 合格率
令和8年5月17日 12,269名 5,447名 44.4%
令和7年5月18日 13,363名 6,837名 51.2%
令和6年5月19日 13,633名 4,276名 31.4%
令和5年5月21日 13,480名 4,342名 32.2%
令和4年5月15日 12,556名 5,540名 44.1%

合格率は31.4%から51.2%の幅で動いている。この数字から言えるのは、「年によって難しさや合格点の水準が変わりうる」という点までだ。何点なら受かる、という断定はできない。合格率の長い推移と難易度の見方は、測量士補の難易度の記事で扱っている。

7. 勉強の全体像や持ち物は、別の記事で

この記事は「直前の1か月」だけに絞っている。ほかの論点は、次の記事に任せたい。



測量士補試験の持ち物・当日の注意点チェックリスト
測量士補試験の持ち物・当日の注意点チェックリスト

よくある質問(FAQ)

Q. 直前の1か月は、何から手をつければよいですか。
A. 過去問を本番と同じ3時間で1回通して解き、どの分野で間違えたか、どこで時間を使ったかを記録するところからが考えやすいです。令和8年の出題では、基準点・水準測量が8問で最多でした。

Q. 何問正解すれば合格ですか。
A. 令和8年は、28問・700点満点で、450点以上が合格でした。1問25点なので、18問の正解で450点です。ほかの年の合格点は、国土地理院のページでは確認できていません。

Q. 電卓は使えますか。
A. 令和8年の問題集の表紙にある、机上に置けるものの一覧に、電卓は挙がっていません。関数の値は巻末の関数表を使う指示があります。持ち物の詳しい確認は、持ち物の記事にまとめています。

まとめ

  • 令和8年の試験は、28問・700点満点・合格は450点以上、試験時間は3時間。1問25点なので、18問正解が450点
  • 1問あたり約6分。落とせるのは数字の上で10問まで
  • 令和8年の問題を編集部が数えると、基準点・水準測量が8問で最多、次いで写真測量系が5問
  • 電卓なしの計算が必要な問題は、令和8年では9問。関数表と筆算で慣れておく
  • 直前1か月は、現在地の確認、大きな塊の穴埋め、計算と知識問題の回し込み、通し練習の順で考える
  • 分野別の出題数は令和8年の1回分。ほかの年は数えていないので、毎年同じとは読まない

出典・参考

  • 国土地理院「令和8年測量士・測量士補試験 受験案内」(https://www.gsi.go.jp/LAW/R8shiken_00001.html、編集部で確認、2026-10-31)。試験日、試験時間(午後1時30分〜4時30分)、全28問の択一式、1問25点・700点満点、450点以上で合格の記載を使用
  • 国土地理院「過去の試験問題・実施結果」(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html、編集部で確認、2026-10-31)。令和4〜8年の受験者数・合格者数・合格率、令和8年の問題PDFへのリンクを使用。令和8年以外の合格点は、このページでは確認できなかった
  • 国土地理院「令和8年測量士補試験問題集」(上記ページからリンクされている問題PDF、編集部がNo.1〜No.28を開いて分野別に数えた、2026-10-31)。表紙の注意事項(退室の制限、机上に置けるもの、関数表の使用)も使用
  • e-Gov法令検索「測量法施行規則」(昭和24年建設省令第16号)第九条の十七、別表第八の三(編集部で条文を開いて確認、2026-10-31)。令和8年の出題数以外の年度は、今回の記事では数えていない
  • 分野の区分(基準点・水準、写真測量系など)は編集部の分類であり、国土地理院の公式な分類ではありません。受験案内に「試験科目」へのリンクがあるが、そのリンク先は今回開いていない
  • 本記事は一般的な解説であり、特定の合格方法や、何点で合格できるかを保証するものではありません

※試験日・申込・試験の方法は年度ごとに変わることがあります。受験する年度の最新の受験案内を、国土地理院のサイトで必ずご確認ください。

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