結論から先に言うと
測量士補試験は過去問と似た論点が繰り返し出題される傾向があり、民間の集計では直近4〜5年分で6〜7割、7年分まで遡ると8割前後をカバーできるという分析も見られます。時間に余裕があれば7年分、最低ラインとして4〜5年分を2〜3周するのが現実的な目安です。ただし「何年分解いたか」より「間違えた問題を潰せているか」のほうが合否に直結します。演習だけで不安が残る方は通信講座の比較ページで講座の演習量もあわせて確認してみてください。
「過去問の焼き直しが多い」は本当か
測量士補試験について調べていると、「過去問と似た問題が多い」「過去問をやり込めば受かる」という声にかなりの頻度で出会います。実際のところどうなのか、気になっている方は多いはずです。
結論から言うと、この傾向自体はおおむね正しいと考えてよさそうです。ただし「何年分やれば何割取れる」という数字は、公表元によって微妙に異なります。国土地理院が発表しているのはあくまで受験者数・合格者数・合格率といった実施結果の統計であり、「過去問との類似度」を公式に集計したデータではありません。ここから先の数字は、予備校のコラムや個人の受験ブログが独自に集計したものである点をまず押さえておいてください。
民間の分析で見る「過去問との重なり」
複数の受験対策サイトが、実際の試験問題を1問ずつ「過去の何年分に同じ論点が登場していたか」で採点する形の独自分析を公開しています。集計方法や対象年度は分析ごとに異なりますが、傾向としてはおおむね近い数字に落ち着いているのが興味深いところです。
- ある予備校のコラムでは、令和5年度試験を対象にした分析で、直近4年分の過去問で約67%、5年分で約74%、7年分で約80%の論点をカバーできたと紹介されています
- 別の個人ブログでは、平成30年度試験を対象に1年分で約41%、3年分で約61%、5年分で約74%、7年分で約80%という結果が出ており、8年分以上に広げても伸び幅はほとんど頭打ちになったと報告されています
数字だけだとイメージしづらいので、2つの分析結果を表にまとめてみます。
| 遡る年数 | アガルート分析(R5年度対象) | 中山祐介ブログ分析(H30年度対象) |
|---|---|---|
| 1年分 | ― | 約41% |
| 3年分 | ― | 約61% |
| 4年分 | 約67% | ― |
| 5年分 | 約74% | 約74% |
| 7年分 | 約80% | 約80% |
| 8年分以上 | ― | ほぼ横ばい |
対象年度も集計の粒度も違う2つの分析なのに、5年分・7年分のところで数字がほぼ一致しているのは、単なる偶然というより、ある程度実態を反映していると見てよさそうです。もちろん出題内容は年によって多少ぶれますし、法改正や測量技術の変化で「過去問にない新傾向の問題」が出ることもあります。過去問さえやれば絶対安心、という言い切り方はできませんが、「対策の主軸を過去問に置く」という方針自体は理にかなっていそうです。
結局、何年分解けばいいのか
上記の分析を踏まえると、現実的な線引きはこのあたりになりそうです。
最低ライン:直近4〜5年分。 ここまでで6〜7割前後の論点をカバーできる計算になります。時間が限られている場合でも、ここは削らないほうがいいでしょう。国土地理院の公式サイトでも、過去数年分の試験問題・解答が無料で公開されています。令和8〜4年の公式PDFの一覧と、令和8年28問を分野別に振り分けた対応表は測量士補 過去問の年度別・分野別まとめに整理しているので、どの年度から手を付けるか決める際に使ってください。
余裕があれば7年分まで。 7年分から先は伸びが緩やかになるという分析結果が複数あるため、「8年分・10年分と際限なく遡る」ことに強くこだわる必要はなさそうです。むしろ、遡った年度を1周解いて終わりにするより、直近5〜7年分を複数回まわして定着させるほうが得点に結びつきやすいというのが編集部の見立てです。
分野によって古い年度の扱いが違う点には注意。 測量法規のように条文改正が絡む分野は、あまり古い年度の問題だと現行制度とズレていることがあります。計算問題は解法パターンが比較的安定している一方、法規・作業規程は最新年度に近いものを優先したほうが無難です。この単元ごとの違いは、当メディアで準備している単元別(計算問題/法規/作業規程)インデックスページでも整理する予定です。
5年分以上をまとめて解ける過去問集
年度別の問題を1冊にまとめた市販の過去問集を使うと、周回の管理が楽になります。収録年数の多いものと、分野別に整理されたものを1冊ずつ挙げておきます。
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周回のペースをどう組むか
年数を決めたら、次に大事なのは「何周するか」です。1周だけ解いて終わりにする受験者は少なくありませんが、これはかなりもったいない進め方だと感じます。
1周目は、正直に言えば「わからない問題だらけ」で構いません。ここでの目的は正答率を稼ぐことではなく、出題のクセとテキストの知識がどうつながっているかを確認することです。間違えた問題には印をつけておき、なぜ間違えたのか(知識不足なのか、計算ミスなのか、問題文の読み違いなのか)を一言メモしておくと、後の周回が効率的になります。
2周目は、時間を計って解いてみましょう。測量士補試験は電卓の持ち込みができないため、計算問題は筆算のスピードも合否に関わってきます。ここで正答率が7〜8割を超えてくると、その年度・分野についてはある程度仕上がってきたと判断してよさそうです。
3周目以降は、全問を解き直すのではなく、1・2周目で間違えた問題だけに絞って潰していく形が効率的です。周回のたびに全問解き直すよりも、苦手な論点にかける時間を増やしたほうが、限られた学習時間を得点に変えやすくなります。
当メディアの過去問解説シリーズ(令和8年 測量士補試験 過去問解説)では、問題ごとに論点の要約と解き方のポイントを整理しています。手元の過去問集で間違えた問題があれば、該当年度・問題番号の解説記事とあわせて復習してみてください。
過去問だけで足りるのか、という不安について
ここまで過去問中心の学習を勧めてきましたが、「過去問を繰り返せば絶対に受かる」とまでは言い切れません。過去問と似た論点が多いのは事実だとしても、初めて見る形式の問題や、複数の分野をまたいだ応用的な出題がゼロになるわけではないからです。
特に、独学で過去問を解き進める中で「同じ分野で何度も間違える」「解説を読んでも理解できない」という状態が続くようであれば、過去問の周回だけで乗り切るのは難しいかもしれません。そこは無理をせず、弱点分野だけでも体系的な解説がある講座を検討する、という選択肢を持っておいて損はないでしょう。独学と講座のどちらが合っているかについては、測量士補は独学で合格できる?勉強法とスケジュールでより詳しく整理しています。
監修者・境さんより
「過去問を解いていて『あ、これ前も似た問題で間違えたな』と気づく瞬間は結構あります。周回すればするほど、自分がどこで詰まっているかが見えてくる感覚です。逆に言うと、1周だけで終わらせるのは正直もったいないなと感じています。仕入れ営業の実務でも、境界や越境の判断って一度で覚えるものではなく、似たケースに何度もぶつかって『あ、これ前も見た』と精度が上がっていく感じに近いものがあります。その話は仕入れ営業の実例をまとめた記事にも書いています。」
同じ分野で何度もつまずくなら、解説講義のある講座で弱点をまとめて埋める方法もあります。過去問7年分の解説と計算問題対策がそろっているアガルートは、過去問中心の学習と相性のよい講座です(ほかの講座は3社の比較ページで比べています)。価格やカリキュラムの中身はアガルート測量士補講座を編集部が検証した記事も参考にしてください。
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よくある質問
Q. 最新年度の過去問は直前まで手をつけないほうがいいですか?
A. 「模試代わりに直前期まで残しておく」という考え方も一理ありますが、最新年度は現行の出題傾向に最も近いという利点もあります。編集部としては、早い段階で一度目を通しておき、直前期にもう一度時間を計って解き直す、という使い方をおすすめします。1回しか解かないなら、むしろ最新年度こそ優先していいくらいです。
Q. 古い年度(10年以上前)の過去問はやらなくていいですか?
A. 法規や作業規程は制度改正でズレが出ている場合があるため、優先度は下がります。ただし計算問題は解法パターンが比較的安定しているので、余力があれば古い年度の計算問題だけをつまみ食いする、という使い方は十分ありです。
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まとめ
過去問は最低でも直近4〜5年分、余裕があれば7年分あたりまでを目安に、1周で終わらせず2〜3周まわして間違えた問題を潰していく。これが、複数の民間分析と受験対策コンテンツを見比べたうえでの、現実的な落としどころだと編集部では考えています。年数にこだわりすぎるより、「間違えた問題をどれだけ潰せたか」を自分なりに記録しながら進めるほうが、結果的に得点につながりやすいはずです。
年数をこなしても弱点分野がなかなか埋まらない、独学のペースに不安がある、という方は、通信講座の比較ページで講座の演習量やカリキュラムを比較してみてください。
出典・参考情報(2026年9月16日確認)
- 国土地理院「測量士・測量士補試験問題・解答例及び実施結果」(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/past.html )※過去問と合格率・受験者数等の公式統計はこちらを参照
- アガルートアカデミー コラム「測量士補の過去問は何年分解くべき?」(令和5年度試験を対象にした独自分析。4年分約67%・5年分約74%・7年分約80%という集計を紹介)
- 個人ブログ「中山祐介の合格ブログ」測量士補過去問分析記事(平成30年度試験を対象にした独自分析。1年分約41%・3年分約61%・5年分約74%・7年分約80%という集計を紹介)
※上記の「何年分でどの程度カバーできるか」という数値は、いずれも民間サイトが独自の基準で集計した参考値であり、国土地理院が公式に発表している統計ではありません。対象年度や集計方法によって結果は変動するため、あくまで学習計画を立てる際の目安としてご利用ください。







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